警察官のためのQ&A講座(第70回)

交通【緊急自動車】

警察官のためのQ&A講座(第70回)

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Question 1
緊急自動車の定義
緊急自動車とは、どのようなものをいうか?
Answer

緊急自動車とは、消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう(道交法39条1項)。

警察車両については「政令で定める自動車」に含まれ、「警察用自動車のうち、犯罪の捜査、交通の取締りその他の警察の責務の遂行のため使用するもの」とされている。

緊急自動車に当たるためには、これらの自動車が緊急用務のため、「政令で定めるところにより」「運転中」であることが必要となる。

「政令で定めるところにより」とは、サイレンを鳴らし、かつ赤色の警光灯をつけることをいう。ただし、速度違反車両を取り締まる際に、特に必要があるときはサイレンを鳴らさなくてもよい。

このように、「一定の用途の自動車」が「要件を満たす運転状態にある場合」に緊急自動車として取り扱われる。

Question 2
緊急自動車の通行区分
緊急自動車の通行区分は、どのように定められているか?
Answer

緊急自動車は、「追越しをするためその他やむを得ない必要があるとき」は、道交法17条5項に定める右側通行の事由がなくても、道路の右側を通行できる(同法39条1項)。

例えば、道路の右側部分に緊急用務の対象が存在する場合や、道路の左側部分が車両の渋滞により通行できない場合等が考えられる。

 

Question 3
緊急自動車の停止義務の免除
緊急自動車は、どのような場合に停止義務が免除されているか?
Answer

緊急自動車は、法令の規定により停止しなければならない場合においても、停止することを要しない(道交法39条2項)。

例えば、

・ 信号停止
・ 歩道・路側帯を横断する場合の直前停止
・ 乗降中の路面電車の後方停止
・ 踏切停止
・ 横断歩道等における歩行者等保護のための停止
・ 一時停止標識での停止

等が免除されている。ただし、停止義務が免除されても徐行はしなければならない

 

Question 4
緊急自動車の特例
緊急自動車の特例には、どのようなものがあるか?
Answer

緊急自動車の特例には様々なものが存在するが、いくつかの段階が設けられている(道交法41条)。

① 緊急自動車一般の特例

以下は、緊急自動車には適用されない。

・ 車両等の通行の禁止
・ 安全地帯等への進入の禁止
・ キープレフトの原則
・ 車両通行帯の設けられた道路における車両の通行区分
・ 路線バス等の優先通行帯
・ 道路外に出る場合の方法
・ 横断・転回等の禁止
・ 二重追越しの禁止
・ 追越し禁止場所における追越しの禁止
・ 左折又は右折の方法
・ 交差点における指定通行区分
・ 横断歩道等に接近する場合の通行方法

 

② 速度違反を取り締まる緊急自動車の特例

速度違反車両を取り締まるためには緊急自動車が最高速度を超える速度で走らなければならないから、最高速度遵守義務が免除される。

 

③ その他の特例

・ 交通事故を起こした場合の運転継続の特例
・ 本線車道での横断、転回、後退ができる特例
・ 加速車線を通行しないで本線車道に流入できる特例
・ 出口に接続する車線又は減速車線を通行しないで流出できる特例
・ 座席ベルトの装着義務が免除される特例

 

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