法学論文の書き方講座 「憲法の事例問題」
憲法の事例問題

❷ 論点を見つける。
❸ 答案構成を考える。
❹ 答案を書く。

についての判例判例は、報道の自由については「憲法21条の保障の下にある」とする一方、記者が主張している取材の自由については「憲法21条の精神に照らし、十分尊重に値する」としています(最大決昭44.11.26)。
この判例の言い回しを覚えて答案に書けるようにしておきましょう。

についての判例公権力が取材活動に制約を課す理由は、「適正迅速な捜査の遂行」にあります。
「適正迅速な捜査の遂行」は、公正な刑事裁判を実現するために不可欠であるため、取材の自由に対する一定程度の制約もやむを得ないとされています(最決平元.1.30等)。
このことは、公共の福祉(憲法13条)の要請にも適合します。

についての判例判例は、以下のようにして、国民側と公権力側の調整をすると述べています(最決平元.1.30)。

答案構成とは、答案のあらすじを組み立て、答案に書く必要のある論点(テーマ)を抽出することです。これをしておけば、順序立てた答案を書くことができます。
以下では、答案に沿ってポイント解説をしているので、よく読み込んでください。

ア 報道機関が報道を行うために、事実・意見等の情報を探索・収集する自由をいう。
イ 取材の自由について保障した明文規定はない。しかし、報道がその機能を発揮するためには、自由な取材活動が必要不可欠であることから、報道のための取材の自由も、憲法21条の精神に照らし、十分尊重に値する(前掲最大決昭44.11.26)
(1) 取材の自由の制約
取材の自由も、公共の福祉による一定の制約を受ける。そして、適正迅速な捜査の遂行を理由とする取材の自由に対する制約は公共の福祉にかなう。
①捜査対象である犯罪の性質・内容・軽重等、②適正迅速な捜査の必要性、③取材の自由の制限によって報道の自由が妨げられる程度及び将来の取材の自由が受ける影響その他諸般の事情を比較衡量して、取材の自由に対する制約の可否を決する(最決平元.1.30)。
〇 事件直後は、証拠保全のため、一定期間、捜査機関以外の立入りを規制する必要がある。
〇 立入規制がなされても警察に対する取材活動自体は可能であり、取材の自由が妨げられる程度等は小さい。
〇 以上から、規制区域内で取材をしていた記者を制止・排除したA警部の行為は適法である。