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刑法編 Lesson01 正当防衛

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刑法
刑法01
正当防衛
正当防衛でやりすぎてしまったら?
刑法 01 要点まとめノート
正当防衛(刑法36条1項)が成立する要件はなんでしょうか?
Q1
A 急迫きゅうはく不正の侵害②自己又は他人の権利を防衛するため③やむを得ずにした、という3つの要件が必要です。
 マンガでは、襲い掛かってきた犯人から警部を守るため、ゴーストが強盗に暴行を加えています。ですから①②の要件は満たしそうです。
正当防衛でやりすぎてしまった場合はどうなるでしょうか?
Q2
A ③やむを得ずにしたという要件が問題になりそうです。これは、反撃(防衛)行為が権利を守るために必要で、方法が相当であることを意味します。相当とされる程度を超えた防衛行為は過剰かじょう防衛として違法となりますが、刑が減軽げんけい又は免除めんじょされることがあります。
 マンガでは、襲い掛かってきた武器を持つ2人組に対し、ゴーストは武器なしで1人で応戦しています。また、その後ゴーストはこれ以上の暴行を止めているので、相当とされる程度を超えない反撃といえます。
例えば、刃物で切りつけられそうになったため相手を手で押したところ、相手が転倒して打ち所が悪く怪我を負った場合、防衛行為は相当とされますか?
Q3
A 反撃行為が防衛手段として相当とされる場合は、反撃行為によって生じた結果が侵害されようとした法益(生命や身体など)よりたまたま大きなものとなってしまっても、反撃行為が正当防衛でなくなるわけではないとされています(最判昭44.12.4)。
 反撃行為から生じた結果の大小は、相当性に直接は関係ないということです。よって、Q3のような場合でも反撃行為は相当とされるといえるでしょう。
プラス ワンポイント教養
+OnePoint 正当防衛
+OnePoint 緊急避難
 正当防衛とよく似たものとして、緊急避難(刑法37条1項)がある。両者の大きな違いは、正当防衛の場合は「正vs不正」、緊急避難の場合は「正vs」であることなんだ。
 緊急避難では相手の行為も「正」なので、「不正」な行為に対する正当防衛よりも成立要件が厳しくなるというイメージを持っておくといいぞ。
警部
○×クイズ
正当防衛が成立するためには、①急迫不正の侵害、②自己又は他人の権利を防衛するため、③やむを得ずにした、という3つの要件が必要である。
正当防衛における「やむを得ずにした」とは、反撃行為が権利を守るために必要で、方法が相当であることを意味する。
正当防衛行為は正当行為であることから、相手方の正当防衛行為に対しても正当防衛を行うことができる。
正当防衛に比べて、緊急避難の成立要件は緩やかになる。
解答と解説
〇 ①~③の要件を備えれば、違法性が阻却される(なくなる)。
〇 相当とされる程度を超えた防衛行為は過剰防衛として違法となるが、刑が減軽又は免除されることがある(刑法36条2項)。
× 「相手方の正当防衛行為に対しても正当防衛を行うことができる」は誤り。正当防衛行為は違法性が阻却されるため「正」となるので、相手方の正当防衛行為に対して正当防衛を行うことはできない。相手方の正当防衛行為に対して行うことができるのは緊急避難である。
× 「緩やか」は誤り。緊急避難の要件は、正当防衛に比べて厳格である。これは、緊急避難が、「正対正」の関係で成立するものであり、緊急避難によって侵害される利益を保護する必要性が高いからである。
スタートブック マンガで分かる法学
定価3,300円(本体3,000円)
A5 並製 224頁 2026年5月発行
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