「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」の概要

「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」の概要

「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」の概要
前法務省刑事局付 小暮こぐれ 純一じゅんいち
目 次
第1 はじめに
第2 本法の制定経緯等
1 本法の制定経緯
(1) 背景等
(2) 「刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会」における検討
(3) 法制審議会における調査審議
(4) 国会における審議
2 施行期日
第3 改正の概要
1 刑事手続等において取り扱う書類について電磁的記録をもって作成・管理・発受することを可能にするための法整備関係
(1) 訴訟に関する書類の電子化に関する規定の整備
(2) 電磁的記録による令状に関する規定の整備
(3) 電磁的記録を提供させる強制処分に関する規定の整備
2 刑事手続等において関係者が対面する形で行われる手続についてビデオリンク方式の一層の活用を可能にするための法整備関係
(1) ビデオリンク方式による勾留質問・弁解録取の手続に関する規定の整備
(2) ビデオリンク方式による裁判所の手続への出頭・出席に関する規定の整備
(3) ビデオリンク方式による証人尋問の実施に関する規定の整備
3 情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対処するための法整備関係
(1) 電磁的記録をもって作成される文書の信頼を害する行為を処罰するための罰則の整備
(2) 電子計算機損壊等公務執行妨害の罪の創設
(3) 特定電子移転財産権の没収の裁判の執行及び没収保全に関する規定の整備
(4) 通信傍受の対象犯罪の追加
第4 おわりに
第1 はじめに

    令和7年5月16日、「情報通信技術の進展等に対応するための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第39号。以下「本法」という。)が成立し、同月23日、公布された*1
 本法は、刑事手続等において情報通信技術を活用することにより手続の円滑化・迅速化及びこれに関与する国民の負担軽減を図るとともに、それらの技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対処することにより、安全・安心な社会を実現するため、刑事訴訟法、刑法その他の法律を改正するものであり、具体的には、以下の法整備を行うものである。


*1
 本法の条文等については、法務省のホームページ(https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00210.html)を参照されたい。

1 刑事手続等において取り扱う書類について電磁的記録をもって作成・管理・発受することを可能にするための法整備関係
➀ 訴訟に関する書類の電子化に関する規定の整備
➁ 電磁的記録による令状に関する規定の整備
➂ 電磁的記録を提供させる強制処分に関する規定の整備
2 刑事手続等において関係者が対面する形で行われる手続についてビデオリンク方式の一層の活用を可能にするための法整備関係
➀ ビデオリンク方式による勾留質問・弁解録取の手続に関する規定の整備
➁ ビデオリンク方式による裁判所の手続への出頭・出席に関する規定の整備
➂ ビデオリンク方式による証人尋問の実施に関する規定の整備
3 情報通信技術の進展等に伴う犯罪事象に適切に対処するための法整備関係
➀ 電磁的記録をもって作成される文書の信頼を害する行為を処罰するための罰則の整備
➁ 電子計算機損壊等公務執行妨害の罪の創設
➂ 特定電子移転財産権の没収の裁判の執行及び没収保全に関する規定の整備
➃ 通信傍受の対象犯罪の追加

    本稿においては、本法の制定経緯等について述べた上で、改正の概要を紹介することとしたい。
 もとより、本稿中意見にわたる部分は筆者の私見である。

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