職務質問のすゝめ Unlimited ~心を燃やせ! 自分ではない誰かのために~(3回(完))
警察庁指定広域技能指導官(職務質問)
正しくは「アンガーマネジメント」ですね。
最近、聞くことが多くなったこの言葉。これは、怒らないことを目指すものではなく、違いを受け入れて人間関係を良くする心理トレーニングだそうです*1。
警察官から職務質問を受けて、気持ちが良くなる人はいないでしょう。
「ラッキー! 警察官に職質された、うれしい!」とは絶対になりません。「何で俺なの?」「何かしました?」と声に出して言いたくなるのが人情です。虫の居所が悪ければ、「関係ないだろう!」「何で見せなきゃいけないんだ!」と嫌悪感が増大する事態に……。

こうした人々の心情を理解し、丁寧な態度で職務質問することが鉄則です。それができれば、ほとんどの場合は理解を得られます。しかし例外はあるもので、「何だ、その上から目線は!」「そんなに偉いのかよ!」「警察は嫌いなんだよ!」と罵詈雑言を浴びせられることもあります。
警察官も人間ですし、人間は感情の生き物です。人格を否定する言葉に「カッチーン!」となって言い返しても、売り言葉に買い言葉となってしまいます。こうした場面こそ「怒りマネジ」の出番です。
正当な職務執行であると説明しても、相手の怒りは収まりません。
すべきことの第一は、「相手の言い分を聞く」ことです。多少時間がかかっても、聞き手に徹すること。「なるほど」「そうなんですね」と相づちを打つことも忘れずに、あなたの話をしっかり聞いていますよと明示することです。
すべきことの第二は、間違った言動や度を越した態度には、明確に間違っていると伝えることです。飽くまでも冷静な態度と柔らかい口調がコツです。
すべきことの第三は、相手が単に感情を害しているだけなのか、不審点の追及を断念させるための演技をしているのかを見極めることです。これができるには、場数を踏むしかないと思いますが……。