司法研修所検察教官による出張講義 ─ 任意捜査の限界について考える ─(第3回)

第3回 職務質問〜現場への留め置きについて

司法研修所検察教官による出張講義 ─ 任意捜査の限界について考える ─(第3回)
第3回
職務質問
~現場への留め置きについて
 司法研修所検察教官/検事
 亦野またの 誠二せいじ
質問

警察法2条(略)

2 警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものであつて、その責務の遂行に当つては、不偏不党且つ公平中正を旨とし、いやしくも日本国憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあつてはならない。

警職法1条(略)

2 この法律に規定する手段は、前項の目的のため必要な最小の限度において用いるべきものであつて、いやしくもその濫用にわたるようなことがあつてはならない。

警職法2条 警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。

2(略)

3 前2項に規定する者は、刑事訴訟に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して警察署、派出所若しくは駐在所に連行され、若しくは答弁を強要されることはない。

4(略)

 

1
「停止」と「現場への留め置き」について

職務質問のために被質問者を「停止」させることができる以上、さらに、職務質問を継続するために行う「現場への留め置き」についても許されるとされています。

すなわち、いったん職務質問を開始後、被質問者が逃走しようとすれば、ますます不審が深まり、職務質問を継続する必要性・緊急性が大きくなることから、質問の継続を確保するための「現場への留め置き」も、質問の実施に向けられた「職務質問に付随するもの」として、許されるということになります。

「2026年10月号」の他の記事を読む

「警察公論」の他の記事を読む

「記事」の他の記事を読む