司法研修所検察教官による出張講義 ─ 任意捜査の限界について考える ─(第4回)

第4回 職務質問〜職務質問時における第三者規制

司法研修所検察教官による出張講義 ─ 任意捜査の限界について考える ─(第4回)
第4回
職務質問
~職務質問時における第三者規制
 司法研修所検察教官/検事
 亦野またの 誠二せいじ
質問

警職法2条警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる。

2〜4 (略)

警職法5条警察官は、犯罪がまさに行われようとするのを認めたときは、その予防のため関係者に必要な警告を発し、又、もしその行為により人の生命若しくは身体に危険が及び、又は財産に重大な損害を受ける虞があつて、急を要する場合においては、その行為を制止することができる。

 

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第三者に対する説得について

酒に酔った集団による喧嘩があった際に行う職務質問や、人通りの多い場所で行う職務質問に当たっては、質問の対象者以外の者の言動等によって、職務質問の実施が困難となる場合があるかと思います。

このような場合、質問の相手方に対しては、最寄りの交番や警察署への同行を求めるのが適当と考えられますが、質問・同行に応じるよう説得している最中に、その仲間や野次馬等が説得行為を妨害しようとしたり、質問の相手方は質問・同行に応じようとしているのに、その仲間等がこれを妨げようとしたりすることもあります。

警職法で定められているのは、質問の相手方に対する措置のみであって、第三者に対する措置については特に定められていません。ただ、職務質問の目的を果たすべく、第三者による妨害を排除するため、必要かつ相当な説得をすることは当然に認められるものと考えられます。

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